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紙幣改刷への投資を迫られ悩んでいる経営者は多い、閉店を決断したパチンコ店と同じ岐路に立たされている【我市場的瑣末主義】

コラム

6月末をもちまして遊技事業から撤退し営業を終了させていただくことになりました、と創業70年の広島の老舗パチンコ店。

「当業界を取り巻く厳しい行政指導の中、令和6年7月から改編されます『改刷』につき約1億円程度の設備投資に迫られます。また、将来的にスマスロ・スマパチへの移行化が見込まれる中多額な設備投資を迫られることとなり本来の大衆娯楽の遊技業としての運営は私どもだけでなく全ての遊技場が更なる厳しい経営環境におかれる事となり誠に残念ではございますが」と。

新紙幣対応とスマート遊技機への投資を迫られ同じように悩んでいる経営者は多い。投資に対する回収見込みがあまりに薄いと判断すれば投資を諦めるか事業継続を断念するしかない。すぐには新紙幣も流通しないと当面様子見を決め込む店も少なくない。

スマート遊技機を設置していない店は全国で約500店舗。600台超の稼働の良い店も散見されるので未導入は戦略的選択かもしれないが、多くは新台入替えにも消極的で、閉店を決断した老舗店と同じ岐路に立たされているか。

投資判断はあらゆる業種について回る経営マター。投資せずとも大きな打撃にならず継続できればいいが、改刷やスマート遊技機はどうか。

※本コラムは「日刊遊技情報」より抜粋