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都遊協が経営者研修会 ~阿部理事長「信用ある業界に成長する事が最優先」

東京都遊技業協同組合(都遊協)は16日、東京都中野区の中野サンプラザにおいて2019年度遊技場経営者研修会を開催した。

挨拶に立った阿部恭久理事長は冒頭、台風15号・19号による被災者へお見舞いの意を表明。「被災した方々にお見舞いを申し上げ、一日も早い復旧・復興をお祈りする」と述べた。

また阿部理事長は昨年、高射幸性パチスロ機の設置比率の自主規制延期を決議した当時のことを振り返り「苦渋の選択だった」としたうえで、「我々が自ら決めたことなので、高射幸性回胴式遊技機を順次削減するという意思をしっかりと示し、間違っても設置比率を上げるような入替を行うことのないようしっかりと進めなければならない。これ以上、業界への不信感が広がる事のないよう、組合員一人ひとりが誇りを持って、社会の一員である事を十分に認識してやるべき事を粛々と実行し、信用ある業界に成長する事が最優先」と訴えた。

続いて、警視庁保安課の高橋正樹風俗営業係長が行政講話を行い、ぱちんこ営業が今後も健全な遊技場営業として広く国民から支持されるために必要と考えられること、「依存防止対策への積極的な対応について」「広告宣伝の健全化について」「遊技機の不正改造問題、ならびに無承認変更について」「暴力団排除について」「犯罪の未然防止と防犯対策について」の5項目を要請した。

広告宣伝の健全化については「一部、LINEやツイッターといったSNS等でパチンコ・パチスロファンのみが理解している隠語を用い、短時間で削除設定するなどして規制の目をかいくぐる者、名の知れたコスプレイヤーに来店予約の書き込みをさせる者、また遊技中に従業員が耳元でイベント開催をささやく等、未だに悪質な行為が散見される」と指摘。そのうえで「ぱちんこ関連のウェブサイトに依頼してイベント情報を発信している店もあるようだが、射幸心をそそるような内容であれば当然違反であり、規制を受けるのは当該店である事を理解していただきたい」と適切な対応を要請した。

また、店内における置き引きや売上金を狙った強盗事件等への注意を呼びかけたほか、不審者の発見、110番通報に加え、防犯カメラを街頭に向けて設置するなどして、より一層の防犯対策、未然防止に努めるよう求めた。

「IRの影響もあり業界全体が国民から大変注目を集めていると皆様も肌で感じているところでしょうが、その一方で行政処分の件数は9月末までで53件、前年同期比で14件増となっている。違反内容では、管理者講習に出席しない等、取組み姿勢に疑問符を抱かざるを得ないケースもある。皆様がぱちんこ営業の健全化に取組む姿勢そのものが、20兆円と言われる業界全体に良くも悪くも跳ね返ってくると言っても過言ではない。本日の話が皆様の遵法営業の一助になれば」と述べた。

このほか、日本ボクシングコミッション(JBC)試合役員会の吉田和敏会長を招き「出逢い・感謝・ボクシングのおかげで」と題した特別講演を開催したほか、「心のバリアフリー」サポート企業・好事例企業の募集について(東京都福祉保健局)、「遊技機の共同開発の取組みについて」、「受動喫煙防止に関する動向について」(日本たばこ産業)、「pp奨学金について」、「都遊協における新台輸送システムご利用のお願い」の報告連絡を行った。

[2019年10月18日・情報島]

東京都遊技業協同組合(都遊協)