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21世紀会、パチンコ依存問題対策で「基本要綱」「対策要綱」を制定

2019年5月に開催した全日遊連の全国理事会。依存防止対策に係る実務規定の叩き台を全日遊連が作成することが報告された。

業界14団体で構成するパチンコ・パチスロ産業21世紀会(21世紀会)は12月27日、「パチンコ依存問題対策基本要綱」及び「パチンコ・パチスロ産業依存問題対策要綱」を加盟団体に送付した。

これは、2019年4月に閣議決定した「ギャンブル等依存症対策推進基本計画」で2019年度中にぱちんこへの依存防止対策に係る実務規定を制定・公表することが求められていたもの。全日遊連が叩き台を作成し、その後21世紀会で内容について検討を進めていた。

「基本要綱」は業界が依存問題に対し的確に対応するための基本姿勢を示すもので、「対策要綱」は「基本要綱」に基づき、業界における依存問題への具体的対策を示すものとして位置づけられる。

一方、具体的な対策を示した「対策要綱」には、「リカバリーサポート・ネットワークの相談体制の強化及び機能拡充のための支援」「依存防止を啓発する広告・宣伝を推進するための全国的な指針の策定」「営業所のATM及びデビットカードシステムの撤去等」など14項目の実施内容が盛り込まれている。

このうち2019年度中の実施・推進を掲げる主な取り組みは、依存防止対策実施状況調査の実施のほか、「2015年に策定した『パチンコ店における依存(のめり込み)問題ガイドラインおよび運用マニュアル』における広告・宣伝に係る規定を基に、表現方法の基準等を盛り込んだ広告・宣伝における全国的な指針を定めること」「『自己申告・家族申告プログラム(本人または家族からの申告に基づき、入店制限及び1日の遊技使用上限金額・遊技時間、1か月の遊技回数等が設定値に達した場合に利用者に告知する制度)』の、更なる普及に向けた取組(導入店舗のウェブサイトへの掲載等)を検討・実施するとともに、本人同意のない家族申告に基づく入店制限プログラムについては、運用上の問題点を検討したうえで、導入を開始すること」「営業所のATM及びデビットカードシステムの撤去等に向けた検討に着手し、その結果に基づいて順次撤去等を推進すること」などが挙げられる。

また2021年春までに、各ホールにおいて出玉規制が強化され射幸性が抑制された改正後の規則に適合する遊技機に全て入れ替えることに万全を尽くすこと、さらに業界において出玉情報等を容易に確認できる遊技機の導入・普及に向けた検討を引き続き継続することが盛り込まれた。

パチンコ・パチスロ産業21世紀会(21世紀会)