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【パチンコ経営企業分析】パチンコの「S」ランク店舗比率が最も高かった京都府、2023年の1年間で新台導入に対する傾向が変化している

今回は直近の新台導入評価(※1)において、パチンコの「S」ランク店舗比率が最も高かった「京都府」の状況を見ていきたい。

直近の集計時点における、「京都府」の営業店舗数は110店舗。パチンコ・パチスロ・貸玉別の設置構成を見ていくと、通常パチンコは36.0%(全国平均:32.3%)、低貸パチンコは24.8%(全国平均:27.8%)、通常パチスロは33.1%(全国平均:32.4%)、低貸パチスロは6.0%(全国平均:7.5%)となっており、パチンコ・パチスロともに通常貸玉の設置比率が高いことが特徴的。ちなみに通常パチンコの設置比率は47都道府県の中で5番目に高かった。

そんな「京都府」の新台導入評価「S」「A」ランク店舗数の推移は下表の通りとなる。

期間 「S」ランク店舗数 「A」ランク店舗数
パチンコ パチスロ パチンコ パチスロ
2022年9月~2023年2月 3 2 11 4
2022年10月~2023年3月 4 1 8 5
2022年11月~2023年4月 3 1 8 5
2022年12月~2023年5月 7 2 6 8
2023年1月~2023年6月 6 2 8 10
2023年2月~2023年7月 7 2 5 14
2023年3月~2023年8月 8 2 6 13
2023年4月~2023年9月 8 3 7 10
2023年5月~2023年10月 9 8 8 9
2023年6月~2023年11月 9 6 9 14
2023年7月~2023年12月 12 8 8 13
2023年8月~2024年1月 17 8 6 12

このように、前年同時期の「S」ランク店舗は、パチンコ・パチスロ合わせて5店舗しかなかったのだが、そこから徐々にパチンコを中心に「S」ランク店舗が増加し、直近の集計ではパチンコが17店舗、パチスロが8店舗の計25店舗となり、1年間で5倍にまで増加した。

この新台評価は直近半年間の実績を元に算出しているので、中期的にわたって継続的に新台を導入しなければ評価が上がらないことから、「京都府」内における新台導入状況が2023年の間で大きく変化したものと思われる。

そこで「S」ランクとなった店舗について見ていく。

京都府内において、パチンコ・パチスロのどちらかで「S」ランク評価だったのは下表の通り8グループ16店舗であった。

「S」ランク店舗数
グループ名 店舗数 両方
晃商グループ 7 5 3 3 5
松原興産グループ 11 4 1 1 4
アミューズグループ 4 2 1 1 2
アンダーツリーグループ 6 2 2 2 2
三恵観光グループ 1 1 0 0 1
第一物産グループ 10 1 0 0 1
アンダーツリーグループ 19 2 2 2 2
八城観光開発グループ 1 1 1 1 1
名阪商事グループ 1 1 0 0 1

※同一店舗でパチンコ、パチスロそれぞれ「S」ランクの場合もあるので、合計値と「P」「S」の合算値は異なる場合がある
※店舗数は「京都府」内の営業店舗数

このように、「京都府」内で最も「S」ランク店舗数が多かったのは「晃商グループ」で、次位の「松原興産グループ」と合わせると半数以上の9店舗が該当していた。また、パチスロのみ「S」ランク店舗はなかったことから、他地域と比較するとパチンコに注力した新台導入状況であるといえよう。

さらに1年前の集計時点においてこの2グループの「S」ランク店舗は「晃商グループ」の1店舗のみであったことから、この両グループの戦略の変化が生み出した結果と言えよう。

2023年の1年間で新台導入に対する傾向が変化した「京都府」。2024年もこの動きは続いていくのだろうか。

※1:新台導入評価
直近半年間における新台の導入台数・導入機種数・新台導入回転率・1機種当たりの最多台数をそれぞれ順位化し、その合計得点を元にS~Eの6段階で評価したもの
なお、S:全国500位以内、A:全国1000位以内、B:全国2500位以内となっている。


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  1. 客からぶっこ抜きまくり度を反映しているからね。

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