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【拝二刀のパチンコ喜怒哀楽】オリジナル盤面のPB機導入に意欲を燃やした「愛喜」の女性社長/コラボパチンコ機の思い出(後編)

解散してしまった遊技機メーカー「愛喜」さまと「ひげ紳士さん」とのコラボPB機に関する後編です。まずは「愛喜」の女性社長・K子様の話題から。

同社長とは(前編でも触れましたが)某業界セミナーでお会いしました。確か大学では教育学部を専攻されていたので、学校の先生になりたかったのかもしれませんね。そんな社長はパチンコのことをあまり知らなかったみたいです。旦那さんが家業として業界関連のお仕事を行っていたため、某スロット販社を起業し、K子社長はその専務となりました。

その頃スロットは4号機から5号機の移行期で、パチンコには基本に立ち戻れるものが無いと感じたそうです。そんな中、普通機の別メーカーさんの営業をお手伝いした際に手ごたえを感じて、その事業を引き継いだことが始まりでした。

最初に発表したのが『CRAコスモアタック7AO4』という型式名でしたが、ちょうど引き継いでいた『CRAコスモアタック7』が検定切れを迎えるタイミングで刷り直し、破格の金額で発表したものです。そして『CRAコスモパニック』へと続いたのでした。

その後『コスモパニック』を使って各々のパチンコ店オリジナル盤面のPB機を造るアイデアが生まれました。K子社長は当時営業しているパチンコ店に1台は置いてほしいと意気込んでいらっしゃいましたね。その中で、某大手広告代理店のファンサイト企画により通称「ひげパニック」を造る話が持ち上がってきたのです。

私もひげさんも、その企画と同じ時期に開催された愛喜の工場見学に参加していました。そこで私はこのPB機の話を知ることになります。しかしひげさんは終始、この工場見学の企画に苦笑いしていたことをよく覚えています。

ひげさんにその真意を確認してみると、費用面の問題が大きなネックだと。「ひげパニック」を導入するには、幸チャレで1台遊技機を購入する費用の約4倍も掛かる見込みだったそうです。言い換えれば「ひげパニック」1台分で他の機械が4台購入できるということ。これではたしかに費用面の負担が大き過ぎる気がしますね。

それでも結果的には「ひげパニック」が1台設置されました。色々とあったのだと思います。ちなみに現在では、幸チャレ景品カウンターの後ろの棚に盤面が置かれていました。この盤面は、同ファンサイトで原案が募集され、そこで選ばれてデザイン化されたモノらしいです。ひげさんがいつも冗談で言っている「潰れるよ!」という自虐的名言も入っていました。

なお、その後も同社では業界関係者を対象にした工場見学が何回か行われていました。その度に、私はK子社長や社員の皆さんなどにお会いするため春日部に伺ったものです。工場のラインには(K子社長曰く工場の守り神となる)どこぞのプロレスマスクが飾っていたり、フォークリフトに「すみれちゃん」と名付けていたり、本当にアットホームな会社でした。

その後はやや疎遠になってしまい、数年後に解散との情報が入ってしまいました。「うちは何も隠すものってないの!」と仰っていたK子社長が懐かしいですね。またお会いしたいものです。

■プロフィール
拝 二刀(おがみ にとう)
パチンコ歴20年以上のホール従業員。最近は財布事情も厳しく、公休日のパチンコは低貸パチンコのみ。条件が良ければ高速道路を使って片道1時間のホールまで打ちに行くマスクを被った変わり者。さらに、最近オープンした「ゲームセンタータンポポ」に足繁く通っている。


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