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おしゃべりレベルの情報がネット上に拡散し共有される、そのスピードと破壊力は驚異的【我市場的瑣末主義】

よく行くスーパーはいつも混んでいて周辺道路も出入りする車で常に渋滞している。特に休日はレジ前に長蛇の列ができ、それに並ぶのが毎回苦痛になっていた。そう思う人は多いらしく、スーパーのレジの混み具合を掲載するアプリがあると知人から教わる。

誰が作ったのか、登録した主婦など買い物客がレジの並び具合をアプリに書き込む。路線アプリに電車の遅延を書き込むのと同じ。面白いのは、混み具合以外の投稿の内容。駐車場に出入りする車の渋滞をさばくため配置された警備員の一人ひとりを評価している。

〇〇は慎重すぎてダメだ、手際が悪い、あいつは誘導がスムースで挨拶も礼儀正しくて好感が持てる、などと。主婦たちの勝手放題言いたい放題。「評価されている警備員さんたちはそんなアプリに自分たちの評価が書きこまれているとはまさか思わないでしょうね」とその知人の主婦は言った。

日頃思っている小さなこと、親しい間のおしゃべりレベルの情報がネット上に拡散し共有される。その拡散共有スピードと破壊力は驚異的だ。ハラスメント摘発が増えた主な要因の一つでもある。権力トップの知事が失職し府警本部長が更迭される。

買わない以外に抵抗手段のなかった人々の武器。店も会社も。

※本コラムは「日刊遊技情報」より抜粋


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