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パチンコ業界で第4位の経営ホール数を誇る「ガイア」グループが破綻、「ダイエーショック」を超えるインパクトで業界内外に激震が走る

パチンコ業界で第4位の経営ホール数(83店舗)を誇る「ガイア」グループが破綻した。10月30日、東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請し、同日付で保全・監督命令を受けたと信用調査機関が報じている。

同社の苦境が伝えられてきたのは、何も昨日今日の話ではない。

2019年12月に新築でグランドオープンした『メガガイア東村山』を最後にしばらく新規出店はみられず、一方で2020年から閉店ラッシュが加速。小中規模の不振ホールを閉店し、同時に旗艦店舗の売却も積極的に行ったことで、2020年には計14店舗が閉鎖・売却されていた。

更に2021年には計24店舗が同じく閉鎖・売却されて、たった2年間で経営ホール数は38軒も減少していたものである。

この頃から特に「短期」の借入金が資金繰りを圧迫しているとの風評が根強くあって、破綻を懸念する声がくすぶり続けてきた。それでも2022年に入ると(外から見る限り)だいぶ落ち着きを見せていて、昨年中に閉鎖・売却された既存ホールは8軒に留まっていたため、一時の苦境は脱したかに思われていた。

なお、2022年8月には約2年半ぶりとなる新規出店で『メガガイア調布』のグランドオープンも果たしていたことも付記しておきたい。

『メガガイア調布』

しかしながら2023年に入ると閉店ラッシュが再加速し、本年の店舗閉鎖(売却含む)は現時点で既に18軒を数えている。これにより経営ホール数は最盛期の半分以下となる83軒まで減少することに。

そんな中で、9月に入ると「ガイアの件で何か聞いていないか」「資金調達のあてが外れて相当厳しいのではないか」などと不穏な噂が業界内で広まり始める。その後、10月上旬には一部の支払いが止まったらしく、話が一気に広がることとなった次第である。

今回の「ガイア」グループにおける破綻は、パチンコ業界全体における長い歴史の中でも、最大級のインパクトを与えるニュースと言っても過言ではないだろう。

2007年の「ダイエーショック」を思い起こした方も多いはずだ。当時、福島県を中心に40店舗ほどのパチンコ店を経営していた株式会社ダイエーが、2007年4月に民事再生法適用を申請した出来事は、業界の内外を問わず大きなニュースとして報じられたものである。

規則改正に伴い「パチスロ4号機」が撤去された時期で、1年間で1000軒以上のパチンコ店が閉店するなど、パチンコ業界にとっては大きな節目の年ともいえる。そこに大手チェーンの経営破綻が起こったことで、業界の与信は失墜することとなった。

関連倒産も多数発生し、金融機関の対応にも甚大な影響を与えるなど、文字通りパチンコ業界全体に激震が走った出来事といえる。

そして今回は「ダイエー」よりも倍以上の経営ホール数を誇る「ガイア」グループだけに、その影響は計り知れない。ただでさえ「コロナ禍」と「規則改正」のダブルパンチを受けて青息吐息となっていた中小ホールでは、金融機関の支援は欠かせないところ。

こうした支援体制に変化が起きることは避けられない見通しであり、単なる連鎖倒産に留まらない大きな影響があるとみるのが自然だ。

ちなみに2020年以降のパチンコホールにおける年間閉店数は、およそ600軒⇒600軒⇒800軒と推移しており、たった3年間で2000店舗が淘汰されているのが現状。2023年も今のところ600軒が市場から姿を消すペースが続く。

1995年には約18000店舗あったパチンコ店が、現在は6784店舗まで減少している中で起こった今回の「ガイアショック」。スマート遊技機の普及など、本年の明るい話題を吹き飛ばすインパクトがあったことは間違いない。

今後の動向に誰もが注目せざるを得ないだろう。

最後に、それでも前述した株式会社ダイエーは民事再生を経て見事に立ち直り、現在も29店舗のパチンコホールを運営している点を改めて付記しておきたい。思っている以上にしぶとく生き残るのもパチンコ店の強みであるが、今回は果たしてどうなるものか。


コメント:47件 コメントを書く

  1. ざまああああああああああwwwwwwwww

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  2. ボッタ店廃業
    や っ た ぜ

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