遊技機運送事業協同組合連合会（遊運連）は７日、東京都荒川区のホテルラングウッドにおいて、セキュリティ研修会を開催した。
冒頭で栗原真会長が登壇し「風適法の影響を受ける遊技機の運送は、一般貨物とは異なる特殊な運送。本日の研修会は健全営業を阻害する不正事犯の排除が趣旨である」と研修会の趣旨を説明するとともに、業界健全化へ向けた協力を呼びかけた。
研修会は２部制で行われ、第１部では「遊技業界における現状について」「輸送におけるセキュリティについて」をテーマに、遊技機の運送に関わる詳細な規約のほか、現状の依存問題への対応を説明。講師として登壇した日電協の山本文夫健全化・セキュリティＷＧ・グループ委員は「ＩＲ法案成立後、数年後には関連施設が国内にできる可能性もある。業界のターニングポイントともいえる今、健全化への認識を高めて欲しい」と語った。
第２部では、セデックのセキュリティ事業本部・検査部の丸山秋彦主査が「パチンコ業界の不正現況と展望」について講義。「弊社への事例報告は年間１５０件以上で、推測すると全国で３０００件前後の被害が想定され、その被害額は数億円から数十億円とも言われる」と解説。今後の不正事犯については「遊技機のセキュリティは年々強化されており、仕込み系ゴトは減少傾向。しかし表面化しない不正はむしろ増えており、仮に不正基板に交換されると発見に至るまでの時間が長くなり、被害が大きくなる恐れがある。特に設置期間が長く、設置台数が多い機種が狙われやすい」と見解を示し、「運送はこういう取り組みをしているから不正はないというイメージを構築していくことが重要」と話した。
［２０１７年３月９日・日刊遊技情報］
